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恒岡 まさき; 藤田 秀男*; 今井 剛; 浅香 敏夫*; 本郷 礼二*; 上岡 伸好*; 安田 昌弘*; 飯山 俊光*
電気学会論文誌,D, 116(4), p.497 - 498, 1996/04
本報告はエネルギー回収ジャイロトロンに用いる計画のIGBTスイッチの開発結果の速報である。直流100kV、100A、遮断電流360Aの定格の高速投入・遮断可能な半導体スイッチである。本報告では耐電圧試験、連続通電試験、短絡開閉試験の結果を報告を行った。耐電圧試験は直流130kV、10分間対地に対して印加した。連続通電試験では定格100Aを通電し、飽和温度を測定し保存温度限界125Cに対して405Cと余裕のある結果となった。短絡開閉試験では短絡した試験回路において開閉試験を行った。その結果、投入時間10s、遮断時間5sの高速性能を確認し、エネルギー回収ジャイロトロンの異常時の許容エネルギー10J以下を十分満足できる見通しを得た。さらに本スイッチは、単にエネルギー回収ジャイロトロンのみならず他の大容量加速器用クライストロン電源などの大型プラント用電源にも応用できる見通しが得られた。
恒岡 まさき; 藤田 秀男*; 今井 剛; 浅香 敏夫*; 飯山 俊光*
電気学会論文誌,D, 115(5), p.539 - 544, 1995/00
プラズマ核融合の電子サイクロトロン共鳴加熱装置(ECRH)の発振源であるジャイロトロンの効率は30%台と低くコストパフォーマンスが低い難点がある。そこでエネルギー回収ジャイロトロンと駆動電源を開発した。本論文はこの駆動電源のうち、重要な電子ビームの加速電源の開発について述べた。本電源はDC-DCコンバータ方式を採用したDC250V、120AをDC100kV、0.3Aに変換するもので5kHzのインバータ、高周波昇圧変圧器およびPWMチョッパ回路によって構成されている。高周波変圧器においては正弦波で7kHzまでの周波数応答を得ている。この変圧器と対に6台のインバータを30°の位相差を設けて特高出力のリップルを緩和している。さらにチョッパ制御には積分制御と状態フィードバックを用いてオーバーシュートすることなく20msの応答速度を得ている。これにより効率48%のジャイロトロン実験に成功した。
恒岡 まさき; 坂本 慶司; 春日井 敦; 今井 剛; 假家 強*; 林 健一*; 満仲 義加*
電気学会論文誌,B, 114(11), p.1179 - 1180, 1994/00
本論文はCPDジャイロトロンとそれを駆動する電源システムについて述べたものである。CPDジャイロトロンは発振終了後の電子ビームを減速させるため、コレクターとボディを絶縁し、カソードとボディ間に加速電界を与え、ボディとコレクター間に減速電界を与えてエネルギー回収するものである。これを駆動する電源は加速電源と発振電力を供給する主電源の2種に分けた。これらを組合せて発振実験を行った結果、従来は30%台の効率が50%に向上し、さらに350kW、5secの出力を得て、世界初の高効率で高出力の実験に成功した。また、この発振実験により、電力を供給している主電源の容量を大幅に下げることが出来ることを実証した。